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【映画の感想】『GODZILLA ゴジラ』 2014年アメリカ版ゴジラ最新作!

公開日: : 最終更新日:2014/09/27 映画 , , ,

日本が誇る名作映画シリーズのハリウッドリメイク版!

 

その出来は如何に!?

 

Godzilla (2014)

(以下敬称略)

 

話題の映画三連続です。

ちょっと遅くなりましたが、「GODZILLA ゴジラ」の感想をさっそく綴っていきたいと思います

先に言っておきますと、筆者はゴジラシリーズを全部観ているわけではありません。

主要な作品、1954、昭和シリーズの数作、VSシリーズ、その他数作は観ています。

『ゴジラ(1954)』の記事はこちら

 

正直に言うと、かなり良かったです。もちろんいくつか不満点は挙げられますが、それを差し引いてもかなり出来の良いリメイクだなあと。日本のゴジラへのリスペクトが感じられました。

細かく述べていきます。

あらすじ

日本でのとある原発事故で人生を大きく狂わされたアメリカ人の父と息子。

長い間、謎の巨大生物ムートーに関する研究を続けていた芹沢博士。

突如活動を始めたムートーは、多くの人間を巻き込みながら各地に被害を撒き散らしていく。

そして、巨大生物の復活に呼応するかのように、遂にあの怪獣が姿を現した……

 

完全CGの迫力

大画面3Dで見るフルCGの怪獣プロレスは、圧巻の大迫力でした

皆さんご存知の通り、過去の日本のゴジラは特撮映画でして、ゴジラには着ぐるみを被った演者がいたわけですね。演者がミニチュアの中で実際に動いて撮影していました。CG技術もない時代に、存在しない架空の怪獣が大迫力で戦う映像が観られるという、非常にロマンあふれる撮影方法なわけです。

日本の特撮は、当時からかなり評価されていまして、国内海外を問わず未だに熱狂的なファンが世界中にいます。本映画の監督ギャレス・エドワーズもそのうちの一人であり、かなりのゴジラマニアだそう

そんな特撮好きの海外の監督が、日本のゴジラをCGでリメイクするというのは、なんだか感慨深いですよね。

フルCGであるため、街中を歩く人間と怪獣が同時にフレームに入るシーンは、やはりすごいです。人間の目線の高さからみた怪獣の迫力といったら凄まじく、逃げ惑うしかない人間の無力さを痛感します。ゴジラの質量感もかなりのもので、CG技術の進歩につい唸ってしまいました。

橋の上で息を殺してムートーから身を隠すシーンでは、ジュラシックパークのようなパニック映画の緊迫感が味わえます。こういうシーンはCGならではだなあと感じました。

ジュラシック・パーク ― オリジナル・サウンドトラック

しかし少し残念だった点を挙げるとすると、特撮だったら可能な激しい動きの連続というのはやはり技術的にも予算的にも厳しいようで、曇雨や夜のシーンが多く全体的に映像は暗め。ゴジラ全体が見えることがあまりなく、手ブレのある人間視点のゴジラの一部しか見えないシーンがかなりの割合を占めているんですよね。

きっと日本には、ゴジラの姿を見たい!って人が多いと思うので、そこはちょっとアレだったのかなと。

ただ、背びれがブワって白く光って、口からビームはマジでカッコイイです。

フィギュアが欲しい。

 

終始人間目線の物語

冒頭に始まり、アメリカ人親子の描写が続き、博士の研究機関、アメリカ軍、パニックに陥る人々など、物語は終始人間目線で描かれます。

……観ててもなかなかゴジラがでてこないんですよね。

ちょっと感情移入しづらい人物描写に加えて、主人公の都合の良すぎる(運の悪すぎる)巻き込まれっぷり。芹沢博士の必要性のなさも合わさって、筆者は前半部分でフラストレーションが大変なことになりました

 

その分、遂にゴジラが出てきてあの鳴き声が響き渡った瞬間はもう最高に鳥肌が立ちましたね!

GODZILLA ゴジラ オリジナル・サウンドトラック

まあここら辺は監督の思う壺といえばそうなんですが、もうちょっとゴジラの活躍を早めに見たかったなと思いました。前述した通りゴジラが出てきてもあんまりよく見えないんですけどね。

直接物語に影響しない人物描写が多いので、脚本はちょっと微妙でした

 

行き過ぎた核技術への警鐘

ゴジラといえば人間の負の産物、というイメージを持っている人も少なくないのではないでしょうか。1954年の初代ゴジラから始まる、人間の行き過ぎた核技術への警鐘の暗喩という一面です。

本作では原子炉爆発から物語が始まるように、そこら辺はちゃんと踏襲しているんだなと思いました。

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ハリウッドがゴジラを作ると聞いてしまうと、大統領が民衆を奮起させアメリカ軍が活躍して主人公がとどめのイッパツ怪獣やっつけて皆ハッピー、みたいなのを想像してしまいますが、そんなことありませんでした

アメリカ製作の映画なので避けるだろうと思っていた広島原爆にも、渡辺謙演じる芹沢博士が言及するシーンもあります。たった一言ですがよく入れたもんだ!と感心しました。

このシーンはもともと、もっと長く原爆について語っていて撮影も済んでいたらしいんですが、本編ではカットされて一言だけになっていたと、渡辺謙が言ってました。まあ妥協点として仕方ないですね。

それにしても、この長台詞がカットされたことで、芹沢博士の存在価値がこの一言しかないという哀れな感じになってます。意味深な発言をして周りを混乱させては、唐突にゴジラを見たいと言い出したり、泣き顔で無力を痛感しているだけの一般人。偉大な芹沢の名前を引き継いでいるんだからもっと頑張ってください!、とゴジラファンなら思うはず。まあ芹沢という名前は監督の原作リスペクトの結果なので、全くの別人と考えておきましょう。

芹沢博士を知らない人は、初代ゴジラ(1954)の記事をどうぞ。

話がそれました。

放射線を食べるというムートーの設定も含めて、核技術への問題提起はしています。この点は好印象でした。

 

ゴジラとは何かという解釈

ゴジラは日本でもシリーズによっていろいろと解釈が違います。気に食わない敵をやっつけるだけの生物だったり、人類の脅威の対象だったり、人間の味方として描かれたこともありました。

本作では調和を保つ存在、といったところでしょうか。

人間の計り知れない領域で自然界のバランサーとして存在する、神のような生物。

新しい解釈です

これはなかなか絶妙で、日本人からはどうやら不評のようですが、キリスト教圏だし何らかの意思を持たせるのは仕方ないのかなと思いました。アメリカの水爆実験のせいで、ゴジラが現れたなんて自虐的な展開は到底できませんしね。

 

ゴジラのフォルム

ゴジラが少し太ってた……

いや、むしろ貫禄があって良かったとも言える。

背筋も曲がってて、着ぐるみでは不可能な首の動きをしていました。

これはこれでありですね。是非このフォルムでもメカゴジラを作ってもらいたい

ムービーモンスターシリーズ メカゴジラ2004 高機動型(新造形)

関係ないけど、なんでムートーあんなにエイリアンっぽいんだろう。どう見ても怪獣のカテゴリーではなさそう

そこもアメリカ人と日本人の趣味の違いですかね

 

最後に雑多な感想

ここまでいろいろと言ってきましたが、正直かなり満足でした
なにせあの迫力で怪獣プロレスが見れるんですからね。

鳴き声とビームがほんとに良かった。

あと、全体的にバランス感覚の良い監督だなと思いました。核に関する設定もそうだし、日本のゴジラをちゃんと踏襲しつつハリウッド映画としても観れるように作ってる。もちろん日本人からすると「あそこがもうちょっと」とか不満点はでてきますが、そういう不満がなるべく出ないように配慮されてるなという努力が見えますし、ゴジラが好きで作ってんだなってのがわかります。これからの彼の作品にも期待ですね

まあ脚本はアレでしたが。

唐突に肉親が死んだり、移動距離と時間の関係が大変なことになってたり、時限式核爆弾をみんなでエッサホイサと運んだり、結局あの爆弾の解除意味なかったり、主人公の真後ろでメガトン級の核爆弾爆発してたり……。

でもまあ、そんなことどうでもいいんですよ。そこは大して重要じゃないんですから。

海外映画の日本の生活描写がおかしいのはもうわかってますし、むしろそこは他の映画に比べればマシな方だったと思います。

何度も言いますがホントに良かったです。良いリメイクでした。

日本もゴジラ作んないかなあ。

『ゴジラ(1954)』の記事はこちら

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